他のTaskTimerユーザーと調整する

TaskTimerの使い方
 

9. 他のTaskTimerユーザーと調整する

 
9.1 はじめに
9.2 他人のビューを見る
9.3 リソースの概要
9.4 設備の概要
9.5 TaskTimerのメッセージ交換機能
9.6 予約の重複
9.7 タスクを委任する
9.8 単純な委任
 

9.1 はじめに

 TaskTimerの計画ツールとしての強みは、アクティビティを他のTaskTimerユーザーと調整するために使うことができることです。
 もし私たちの時間計画がもっぱら私たちのプライベートな領域であったなら、一般のカレンダーシステムで十分です。
 しかし現実には私たちは仲間やパートナーの人たちと一緒に私たちのカレンダーシステムを調整する必要があります。

 管理者にとって、これは毎日の「厳然たる事実」だけではなく、仕事の最も大きい役割の1つでもあります。
 効果的なマネジメントとともに、ビジネスの最も大きな大切な資産 - メンバーと彼らの時間 - の概要を把握することは、設定されたゴールに達することに対して必要不可欠です。

 TaskTimerは、仲間の計画の概要を受けとって、アクティビティを調整して計画する、広範囲な機能とビューを持っています。
 

9.2 他人のビューを見る

 TaskTimerでは、他のTaskTimerユーザーがどんなアクティビティをいつ計画したかを簡単に見ることができます。
 別のユーザーのデイリービュー、ウィークリービューあるいはマンスリービュー見るために、そのユーザーのアクティビティの概要を受けとることができます。

 別のTaskTimerユーザーのデイリービューを開けるために、あなたのデイリービューが開いているとき、[デイリービューを開く]ボタンをクリックします。
 [所有者の選択]ダイアログ・ボックスで、その人の名前をクリックして、そして[OK]をクリックします。
 

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[別の人のデイリービューを選択します。]
 

 こうして、選択したユーザーのデイリービューで、このユーザーのアポイントメント、標準タスク、コンタクトタスクとイベントを見ることができます。

 他のユーザーのデイリービューを見ることは彼らの私生活の中に押し入することではありません。 ただ他のユーザーが許可したものだけを見ることができるだけです。
 それどころか、他のユーザーのビューを見ることができる機能は仕事を調整するために必要不可欠なツールです。
 この原則はウィークリービューとマンスリービューについても同様です。

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[さまざまなユーザーの(ユーザーグループモードの)ウィークリービューあるいはマンスリービューにアクセスできることでグループと調整することができます。 [所有者の選択]ダイアログ・ボックスを開いて、そして最初の人をマークします。 [Ctrl]キーを押しながら、含めたい他のユーザーをクリックします。 次に、マークされたユーザーが表示されるビューを表示させるために[OK]をクリックします。]
 

 選択されたユーザーの1人にアポイントメントが予約されているとき、その人のイニシャルがアポイントメントを表す横バーに表示されます。
 マウスポインタを特定の時間に動かすと、誰がこの時間にアポイントメントを持っているか、そしてそれを承諾しているのか、それがどんなアポイントメントのタイプであるかを示すチップが現われます。
 

9.3 リソースの概要

 もう1つのあなたの同僚の計画の概要の見方が「リソースの概要」です。 このビューも、ニーズに合うようにカスタマイズすることができます。
 概要に含めたい個人を選択することに加えて、他のパラメーターの範囲を設定できます。 例えばアクティビティのタイプ、リファレンス、設備などを割り当てることができます。
 ビューを表示するために[リソースの概要を表示]ボタンをクリックします。

 ドロップダウンボタンをクリックして、ビューに含めたい要素を選択するようプロパティを選びます。
 

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9.4 設備の概要

 個人についてと同様に、ある特定の設備がいつ予約されているかについての概要を受けとることができます。
 [所有者の選択]ダイアログ・ボックスの[設備]タブ上で、デイリービューあるいはウイークリービューに含めたい設備をマークすることで可能です。

 また、リソースの概要の設備タブから、表示したい設備を選択すると、個人と設備を同じ画面で表示することができます。
 

9.5 TaskTimerのメッセージ交換機能

 TaskTimerユーザーの間のコミュニケーションを支援するために組み込みのメッセージ交換機能を使うことができます。
 メッセージ交換機能は内部のメールシステムではありません。 すべてのメッセージはTaskTimerの中で誰かの行動の結果として自動的に生成されます。

 たとえば、他のTaskTimerユーザーとのアポイントメントを予約するとき、アポイントに参加を依頼したとします。 すると以下のことが起こります。

  参加を依頼したTaskTimerユーザーの[メッセージリストを開く]ボタン上の矢印が、新しいメッセージが到着したことを示すためにフラッシュします。
 [メッセージリスト]を開くことによって、彼らは依頼やアポイントメントに添付されている資料(会議の議題)があることを見ることが可能となります。

  アポイントメントの依頼を送ると、会議に招待した人たちのデイリービューでアポイントメントとして表示されます。 彼らがその依頼を受諾するまでは灰色です。

  彼らが依頼を受諾したら、アポイントメントはデイリービューで黒(予定したということ)になります。

  TaskTimerは自動的に彼らが受諾したことを確認して、あなたのメッセージリストへのメッセージを送ります。

  メッセージリスト(メッセージリストアイコンのフラッシュ)で新しいメッセージを受け取ったのを見たら、[メッセージリストを開く]ボタンをクリックします。
 メッセージがあなたのアポイントメントの依頼が受諾(または辞退)されたと表示しているのを見ることができます。

  アポイントメントについて、参加者ではなく、[通知された]TaskTimerユーザーは[情報メッセージ]を受け取ります。
  そしてアポイントメントについての詳細を持つ[情報タスク]が標準タスクペインに加えられます。
 受信者が情報メッセージを読んだら終了マークを付けます。 この動作に対する、フィードバックはありません。

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[アポイントメントの依頼に関する他のTaskTimerユーザーのフィードバックはあなたのメッセージリストに登録されます。]
 
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[参加者の応答状況が参加者タブで表示されます]
 

 参加を依頼するすべてのユーザーがミーティングに気付いて、メッセージリストを開いて会議の議題をプリントアウトすることができます。
 それらを読んだら、メッセージリストの[OK]カラムをダブルクリックすることによってメッセージを承認します。

 アポイントメントの参加者タブでは、
  依頼を受け入れたTaskTimerユーザーの名前の前に、「?」の代わりの照合済み印(「レ」)が表示されます。
  依頼を辞退したTaskTimerユーザーの名前の前に、「?」の代わりに「×」印が表示されます。

 特定のメッセージあるいは完了したメッセージを削除するために消しゴムボタンを使うことができます。
 メッセージを削除しても、計画したアポイントメントに影響を与えません。

 依頼を辞退したとき、その人の計画からはアポイントメントが削除されます。
 TaskTimerは依頼が辞退されたと知らせるメッセージをメッセージリストへ送ります。

 依頼を受諾するか、あるいは辞退するとき、自動的に回答メモがメッセージに添付される状態を選択することができます。
 メニューバーの[オプション]メニューをクリックして、そして[ユーザープロパティ]を選択し、[メッセージの設定]タブを選択します。
 

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 ここで適切なチェックボックスをマークすることができます。
 相手が依頼を受諾したとき、そのユーザーから回答メッセージを受け取ることを省略したいなら、[他ユーザーからの受諾メッセージの抑止]チェックボックスをクリックします。

 また、このタブでは新しいメッセージをどのように報告されたいか決めることができます。
 フラッシングアイコン、サウンドあるいはポップアップメッセージのどれにするかを選ぶために適切なチェックボックスをクリックします。
 

9.6 予約の重複

 他のユーザーとのミーティングなどを計画する時、予約の重複が起こることがあります。

 予約の重複には3つの理由があります。
  勤務時間による : 予約された時間が、参加者の標準勤務時間外である。
  別のアポイントメントによる : 参加者がすでに予約された時間に他のアポイントメントの時間を確保したかもしれません。
  予約のブロック : 参加者が予約された時間に他の目的のための時間を予約したかもしれません。

 他のユーザーの時間を予約しようとしているときに予約の重複が生ずると、重複を知らせる[予約の重複]ダイアログ・ボックスが表示されます。
 

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[予約の重複ダイアログ・ボックス]
 

 ここでは、アポイントメントの参加者全員の名前を含んだ重複リストを見ることができます。
 予約の重複を起こしている参加者には赤い点が付けられます。

 予約の重複は、上に記述した重複の組合せによって起こされるかもしれません。
 予約の重複を起こしている人々のイニシャルをダブルクリックすると、その原因が表示されます。
 

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[特定の個人や日付の予約の重複の理由を見ることができます]
 

 以下の方法で予約の重複を解決することができます。
  参加者のリストからの該当する人を削除する。
 参加者をマークして、参加者リストから削除するために[除外]ボタンをクリックします。
  アポイントメントが重複なしで実行されることができる別の時間を探す。
 該当するラジオボタンをマークして、そして[検索]ボタンをクリックします。
  アポイントメントが重複なしで同じ時間帯で取り決めることができまる別の日を探す。
 該当するラジオボタンをマークして、そして[検索]ボタンをクリックします。
  アポイントメントが週の同じ日に重複なしで取り決めることができる別の週を探す。
 該当するラジオボタンをマークして、そして[検索]ボタンをクリックします。
  重複を無視して、[OK]をクリックすることによって、所定の時間帯にとにかくアポイントメントを計画する。

 [元の日時に戻す]ボタンをクリックすることによって、常に最初の予約の時間に戻ることができます。
 反復性のアポイントメントを計画しているとき重複が生ずる場合は、重複が生じている日付をマークして、[除外]ボタンをクリックすることによってそれらを除外することができます。
 

9.7 タスクを委任する

 時々、仕事量の全体の状況を見ることは不可能に思われます。 そして多くの人々が関与しているという状況下では、仕事の計画と調整はほとんど悪夢のように思われます。

 けれども絶望しないで「委任の技術」をマスターしてください。 そうすれば多くの「眠れない夜」を少なくできます。
 TaskTimerを使って委任のプロセス全体の概要を持つことで、委任したタスクのすべてを管理してコントロールすることが簡単にできます。

 委任のプロセスのプロセスをステップ・バイ・ステップでガイドする委任ウィザードを使うことで、簡単に委任をすることができます。

 ツールバー上の[TaskTimerのウィザード]ボタンをクリックすると、ポップアップメニューでこのウィザードが表示されます。
 

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[タスクの委任ウィザード]
 

 委任に時間のかかる大きな原因が2つあります。
  問題解決のためのタスクとそのタイプを定義しなければならないこと。
  他のチームメンバーにそのタスクが誰に委任されたかを知らせなくてはならないこと。

 TaskTimerでは、これらのプロセスは自動的に実行することができるので、時間を浪費しません。

 委任のプロセスは以下の10のステップから成り立ちます。

 ① 委任したいタスクを定義する。
 標準タスクあるいはコンタクトタスクダイアログ・ボックスの[アドバンス]タブで、委任機能を見ることができます。

 ② タスクを委任する人を選択する。
 タスクを依頼したい人を選ぶためにドロップダウン・リストを使います。
 

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[タスクを委任したい人を選択します]
 

 ③ 委任メモを作成する。
 タスクの目的、権限を委ねる人、受信者、期限、成功基準、レビューやマイルストーンのような重要な日付を記述します。
 

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[メモテンプレートで、タスクの委任メモを簡単に作成することができます]
 

 このタスクが委任されたという事実を他の人たちに知らせることは、それに関して質問あるいは関連の作業を持っている人たちに、あなたがもう当該タスクの詳細について相談すべき人ではないことを知らせることを明確にします。

 標準タスクあるいはコンタクトタスクダイアログ・ボックスの[通知]タブの[通知された]リストに知らせるべき人たちを移動することで知らせることができます。

 ④ 標準タスクあるいはコンタクトタスクダイアログ・ボックスの[状況]タブでフォローアップ計画を定義する。
 

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[委任した仕事のフォローアップ計画を事前に設定しておくと、忘れずにケアできます]
 

 ⑤ 委任の依頼を送る。 (標準タスクあるいはコンタクトタスクダイアログ・ボックスで[OK]をクリックしたら、TaskTimerはメッセージ交換機能を通して自動的に実行します)。

 ⑥ 「メッセージリスト」で依頼に対する回答を受け取る。

 ⑦ 依頼が受諾されたら、Dタスクに完了マークを付ける。 (もし依頼が辞退されたら、別の人にタスクを委任するか、あるいはあなた自身それを実行する必要があります。)
 委任したタスクでそのタスクのためにあなたがいくらかを時間を必要とするなら、タスクで使う予定の時間をあなたの計画の中で委任したタスク(Dタスク)を保持して、その所要時間を再設定することができます。

 ⑧ 指定した日付にフォローアップして、そして進捗状況レポートを配る。
 

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[メモテンプレートで、フォローアップメモを簡単に作成することができます]
 

 ⑨ それらが完了したら、フォローアップに完了マークをつける。

 ⑩ 最終の結果が提出されて、そして承認できるとき、最後のフォローアップに完了マークをつける。

 委任が受諾されると、受信者はタスクのパラメーターの多くを編集することが可能になります。 これらの変更はあなたの計画のDタスクには反映されません。
 にもかかわらず、ある時点で受信者が変更したDタスクの状況に同期したい場合は、[受信者のタスクに同期]チェックボックスをチェックすることによってできます。
 これは例えば、もし後に委任をキャンセルするような場合、その時点での最新のメモ、リファレンス、新しい日付などでタスクを最新のものにすることに必要です。

 Dタスクに完了マークを付けたあとで、タスクを同期させると、受信者が記録しているかもしれない所要時間の変更などはあなたの作業負荷に影響しません。
 その利点は、タスクがプロジェクトに関連づけられているとき、タスクダイアログ・ボックスやプロジェクト計画でこれらの変更を見ることができるということです。

 受信者タスク(Rタスク)での以下の変更は同期によって委任者のDタスクが更新されます。

  新しい開始日あるいは終了日
  タスクの名前
  所要時間
  優先度
  プロジェクトへの新規の連結
  パブリックメモ
  リファレンス
   通知あるいはリファレンス

 時間と財務(金額)の実績値レコードは同期しません。
 

9.8 単純な委任

 SYSOPが設定したら、単純な委任を使用することができます。

 これを選択すると、自分の計画の中に委任タスク(Dタスク)を登録しないでタスクを委任することができます。 そしてタスクを委任した相手はこのタスクを辞退することができません。
 委任が登録されるとすぐに、当該タスクはリストから姿を消します。 これはあなたがタスクを手放したことを意味します。

 標準タスクのアドバンスタブで「タスクを単純な委任として作成する」をマークすることによって、単純な委任を選択することができます。
 

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 [単純な委任としてタスクを委任します。]

 

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