仕事を計画する

成果を出すための「TaskTimerによるタイムマネジメント」の実践方法
 

9. 仕事を計画する

 
 私たちが目標を効果的に達成するためには、「目標指向のタイムマネジメント」の考え方を理解してその考え方に沿って仕事を実行することが必要だと考えています。

 「はじめに」でも書きましたが、組織や会社が成功(成功とは目標を予定通りクリアすることです)するためには、個人が成果(成功)を出さなければいけません。

 そのために、組織が競争力を高めるために、どのようなマネジメント(チームマネジメントと言います)が必要でしょうか。
 私たちは、適切な「仕事の見える化」を実現することが、企業や組織が競争力を高める上でのキーファクターであると考えています。

 そのためには、個人が仕事の情報をタイムリーに入力していく必要があるとともに、その実行環境を組織が作って支えていく必要があります。
 個人が「プライムタイム」を確保して「B」タスク領域の仕事を最優先に実行しようと思っても、組織がそれを理解できないと、結局は「アポイントメント中心のスケジュール管理で仕事が「カナル現象化」してしまうでしょう。

 たとえば、上長が、「プロジェクトの仕事より自分が指示した仕事を常に最優先しろ」とか、「エライ人のスケジュールは非公開」、「朝からミーティングが設定されている」などさまざまな阻害要因がある中ではなかなかこう言った環境を個人が作っていくということは無理があります。
 このため、組織が率先して「個人が目標指向のタイムマネジメントを実行するための環境」を作っていくことが不可欠です。

 それでは、個人が成果をあげるために効果的な計画の立て方について説明していきます。

 個人が「目標指向のタイムマネジメント」を実践するためには、「目標を設定し、その目標を達成するための仕事であるプロジェクトからブレークダウンされた仕事をスケジュールに展開しそれを計画的に実行していく」ことが基本となります。

 世の中には、「マネジメントサイクル」いわゆる、PDS(Plan-Do-See)や、PDCA(Plan-Do-Check-Act)と言ったサイクルがありますが、タイムマネジメントにも同様にサイクルがあります。
 我々はこれを、「タイムマネジメントサイクル」と名づけました。
 

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 「目標設定-計画-実行-調整」です。

 それでは、各々のフェーズでは何をするのかということを説明していきます。

 まず、「目標設定」です。
 これは、「目標(ゴール)を設定し、それらに優先順位をつける。」ということです。
 これはなんてことはありません、通常の企業や組織で行っている作業です。

 私がいた会社でも、毎年2~3週間もかけて各組織が年間目標を策定し事業所の幹部がその策定された目標を審議していました。 どこの会社や組織でもこういった目標は策定されていると思います。

 次は、「計画」です。
 これは、「目標を達成するためのプロジェクトを設定し、そのプロジェクトを仕事 (タスク) にブレークダウンする。」ことと、「仕事をスケジュール化する。」ことです。
 このフェーズでは、一般に「仕事がスケジュール化」されて、「手帳」や、「スケジュール管理ソフト」に記載されることになります。

 私がいた会社では、「目標設定」と、この「スケジュール化」が別々に管理されていたものですから、多くの組織では、「目標設定」の審議が終わると自分の組織の「目標」がお蔵入りするところが多かったです。
 つまり、「年間目標」と、この「スケジュール化」が一貫していないと、「目標は目標」で「計画は計画」になってしまい、せっかく一所懸命審議をしても、それがスケジュール化されないで実行されないことになってしまいます。 結局は「絵に描いた餅」になってしまいます。
 そうなりますと、組織のメンバーは、何が優先順位の高い仕事かと言うことが分からなくなり、「日常業務のカナル現象化」に陥ってしまうことになります。 気をつけなくてはなりません。

 次は、「実行」です。
 これは、「計画した仕事を、日々の活動として実行する。」ということです。
 このフェーズでは、毎日の仕事をこなしていくことで、成果を上げていくところです。

 サイクルの最後は、「調整」です。
 整備と言う言葉はあまりなじみがないかと思いますが、「実行フェーズで得た結果を評価して、それを踏まえてプロジェクトや目標を調整する」フェーズです。

 これを実行していくに際して、TaskTimerとProjectControllerは強力に支援することができます。

 

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