ProjectControllerモジュールの初期設定

TaskTimerの使い方
 

2. ProjectControllerモジュールの初期設定

 
2.1 ProjectControllerモジュールへのアクセス
2.2 初期設定
 2.2.1 プロジェクトのタイプの設定
 2.2.2 スキルの設定
 2.2.3 PERT計算ルールの設定
 2.2.4 ユーザーアカウント情報の設定
 2.2.5 通貨レートの設定
 

2.1 ProjectControllerモジュールへのアクセス

 ProjectControllerモジュールはTaskTimerからアクセスできます。
 ProjectControllerモジュールへのアクセス権限はシステムオペレーターによって付与されます。
 ProjectControllerユーザーを作るためには、ProjectControllerのライセンス番号がライセンス番号メニューから入力されなくてはなりません。

 [編集]メニューから[個人一覧]を選択します。
 個人一覧から適切なTT-ユーザーを強調表示して、そして「スタンダード/プロフェッショナル/プロジェクト」ドロップダウンリストから、「Controller」あるいは「Controller Experss」を選択します。
 

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 [ユーザーをControllerにアップグレードします。]
 

Controller Experss / Controllerユーザーレベル

 ProjectControllerモジュールは2つのユーザーレベルで利用可能です : ControllerとController Experssです。
 両方のレベルともに特定のライセンスが必要です。

 Controller Experssレベルを持っているユーザーは時間と経費の登録機能にアクセスできるだけですが、Controllerレベルを持っているユーザーはProjectControllerのすべての機能にアクセスすることができます。

 すなわち、ProjectControllerレベルはProfessionalレベルのすべての機能にアクセスできて、そしてさらにプロジェクトのタスクのアカウントデータの登録が可能です。 しかしそれ以上の機能であるガントチャートにはアクセスできません、また他のユーザーのスキルあるいはアカウントデータにも同様にアクセスできません。
 
2.2 初期設定

 正しくスタートするために、企業が持っている標準のいくつかを設定して、そしてProjectControllerの中に主要な情報を設定することから始めることが重要です。
 
 2.2.1 プロジェクトのタイプの設定
 プロジェクトにはさまざまなタイプのものがあり、それらは特有の要求をします。
 例えば、組織開発に関する内部プロジェクトの目的は直接財務上の利益ではありません。
 従ってこの種のプロジェクトは、全体的な結果における重要な役割を演ずる経費をモニターすることや送り状を作るような契約によるプロジェクトとは違って管理されるでしょう。

 ProjectControllerでは、標準として「内部」「オファー」「受注予定」「契約済み」のようなさまざまなカテゴリーにプロジェクトを分類できます。
 システムオペレーターは、企業が持っている標準としての新しいカテゴリーを指定し編集・登録することができます。

 利用可能なプロジェクトタイプを見るために、[オプション]メニューで[SYSOPプロパティ]を選択して、そして[プロジェクトのタイプ]タブを開きます。
 

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 [標準のプロジェクトのタイプをみる]
 

 2.2.2 スキルの設定
 プロジェクトのさまざまなタスクはプロジェクトに参加する人々にさまざまなスキルを必要とします。
 ProjectControllerでは、メンバーを前もって登録された一連のスキルに関連づけることができます。
 タスクを登録するとき、タスク所有者はタスクを完成するために必要となるスキルを選ぶことができます。
 

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[タスクにスキルを設定する]
 

 タスクの自動的な委任(「標準タスクの自動的な委任」の章を参照)を活用するためには、これらのパラメータを定義することが必須条件です。

 メンバーのために選択され、そしてタスクと結び付けることができるスキルを、注意深く定義することが、ProjectControllerとタスクの自動的な委任に対して大きな利益を得るためには不可欠です。
 これらの標準的な「スキル」は人材管理に関係しているすべての人々に同じように納得できることが必要です。
 そのためにスキルの決定は組織の中で通常行われるスキルに対する要求の分析の結果として生じなくてはなりません。
 新規の個人が登録されるとき、また新たにプロジェクトが着手されるとき、これらの標準が更新されることは非常に重要です。
 従ってそれらはSYSOPグループのメンバーによって集中して管理・保守されるべきです。

 SYSOPグループのメンバーだけがスキルを定義できます。
 スキルはいったん定義されると、入力されたスキルはProjectControllerレベルのすべてのユーザーにとって入手可能です。
 ここでの狙いは、プロジェクトリーダーのみがリソースとして有効である人々を個別に評価することができるということです。
 

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[スキルとレベルを個人に割り当てる。]
 

 [個人一覧]ダイアログ・ボックスの[スキル]タブ上でスキルが適切かどうかを見たり、3つの重要なスキルを問題の人に割り当てることができます。
 それぞれのスキルにスキルレベルを割り当てることができます。

 この分類は客観的にすることが難しいし、そして同僚の能力レベルを分類することは難しいです。
 分類を標準化して、可能な限り正確で客観的にするために簡単でな明確な区分を使う事が重要です。
 例えば、高 / 中 / 低のレベルに分類することは、主観性に大きく依存しているので使うことは難しいでしょう。
 そのために、ProjectControllerは次の前もって定められた以下のレベルを使います :

 ① 知識をもっているレベル
 このレベルは特定の主題について一般的な知識をもっていることを表わします。
 この人は普通のテクニックと理論に精通しているが通常はこの能力を使っていません。
 この人は追加の訓練なしでこの主題に対するタスクを進めるための資格を持っていません。
 この人がこの特定のスキルを必要とするタスクを遂行しなければならないなら、この通常使っていないスキルへの追加の修得時間が必要であることを意味します。

 ② 経験者レベル
 このレベルは特定の主題について適切な知識と経験を持っていることを表わしています。
 この人は重要な追加の準備なしでこの主題のタスクを遂行するのための資格を持っています。

 ③ 専門家レベル
 このレベルは特定の主題について広範囲の知識と深い経験を持っていることを表わしています。
 これを有する人は単に準備なしにこの主題のタスクを遂行する資格を持っているだけではなく、他の人たちを訓練して、この主題に個別に予定外の専門的な課題を処理することができます。

 すべての人々に適切なスキルとレベルを注意深く割り当てることは、プロジェクトを計画することに大きな助力になります。 そして自動的な委任から最大の利益を得ることについても重要です。

 従業員のスキルとレベルを定義して、割り当てるために組織で使うことに決めるガイドラインは、ProjectControllerでタスクを定義して、そしてそれらを委任するすべてのプロジェクトリーダーがアクセスできるべきです。
 
 2.2.3 PERT計算ルールの設定
 PERT機能では楽観的 / 現実的 / 悲観的な時間予算と期限を定義することができます。
 ProjectControllerはプロジェクトが時間予算内で完了する可能性とそれが期限までに完了する可能性を計算するためにこの情報を使います。

 PERT計算のためのパラメータはSYSOPあるいはSYSOPグループのメンバーによって定義されます。
 [オプション]メニュー→[SYSOPプロパティ]→[その他]タブを選択することによって、これらのパラメータを見ることができます。
 

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 [その他]タブ上では、PERT計算のグループで、楽観的 / 現実的 / 悲観的な評価を計算する時につけられる重み見ることができます。
 3つの評価のそれぞれに与えられる重みは組織のタイプとプロジェクトのタイプに依存しています。 (一般的には、デフォルト設定の重み付けで問題ありません)

 評価は主観的に定義されるので、計算に際して重みをつけること、評価と解釈の方法がお互いに一貫していることが特に重要です。

 もし「現実的」なコースに非常に高い重みをかけるなら、「楽観的」なそして「悲観的」な評価の重要性は計算で低く設定されるでしょう。
 同じように、あまりにも「悲観的」な評価を過剰に加重し、「楽観的」である全般的な傾向と釣り合わせないなら、目標どおりの完成の可能性を過小評価させるでしょう。
 このためパラメータの加重、評価の方法、結果の解釈について、注意深く取り扱うことが重要です。
 
 2.2.4 ユーザーアカウント情報の設定
 時間単価と職務レートの情報はプロジェクトに関係している個々人の経費を予想するために不可欠なパラメータです。
 このため、これらの数字をデータベースに入力することは重要です。

 データベースで作られた最初のTT-ユーザーとProjectControllerユーザーだけがユーザーアカウント情報にアクセスする権限を持っています。
 [編集]メニューから[個人一覧]を選択して、そして[アカウント]タブを選択することによって、これらのユーザーに直接適切なデータを入力することができます。

 プロジェクト全体のコスト予算の信頼できる見積は、外部のコンサルタントや組織の中で他のTaskTimerのユーザーやTaskTimerユーザーでない人々を含むすべてのメンバーのすべての時間単価と職務レートが知られていることが必要です。

 ProjectControllerユーザーは、非TaskTimerユーザーのアカウント情報も入力することができます。

 [個人一覧]リストで、適切な人を強調表示し、ユーザーレベルをコントローラーエクスプレスに変えて、それからビューを終了します。
 別の人をクリックし、そして再びその人を選択することでも可能です。

 ビューはその人の時間単価と職務レートを入力することができる1個の[アカウント]タブを持っています。 これらを入力したら、前のユーザーレベルに戻します。
 

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[時間単価と職務レートはコスト予算を計算する上での中心的なパラメータです。プロジェクトに関係しているすべての人々の数字を登録することができます。]
 

 2.2.5 通貨レートの設定
 もし外国の外注業者使う場合、適切な通貨レートをつけるべきです。
これは「通貨レートビュー」で実施できます。
 

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 「ビュー」メニューで「通貨レート」を選択して、そして「通貨レート」ウィンドウを右クリックします。
 そうすると項目を[追加] / [編集] / [削除]することが可能になります。(通貨テーブルを管理することを許される場合 - [個人一覧]ダイアログ・ボックスの[全般]タブで表示されます - に限ります。)

 

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